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東京都議会 経済・港湾委員会 質問(2013年12月10日)
  • 2013/12/10

2013年12月10日、東京都議会 経済・港湾委員会において執行機関から提案された議案について質問しました。港湾局には港湾管理条例の一部改正について、中央卸売市場には豊洲新市場の整備についてそれぞれ質問しました。

◆東京都港湾管理条例の一部改正についての質問

〇中村委員 それでは、東京都港湾管理条例の一部を改正する条例について質問します。
 港湾法の改正により、港湾施設の特例港湾運営会社への貸し付けが可能となったことに伴う条例改正で、港湾利用者へのサービスを向上することが目的とのことです。
 そこで、まず現状について伺います。現在、都が所有する港湾施設について、都は、東京港埠頭株式会社に委託をしておりますが、実際にはどのような運営になっているのか、まずは伺います。

〇藏居港湾経営改革担当部長 東京港によるコンテナターミナルの管理運営は、平成二十一年度より、東京港埠頭株式会社が一元的に行っております。
 施設の所有形態としては、岸壁などの係留施設及びガントリークレーンやコンテナヤードの背後施設をともに東京港埠頭株式会社が所有しているふ頭と、係留施設のみ都が所有しているふ頭がございます。
 係留施設のみ都が所有しているふ頭においては、その部分について、東京港埠頭株式会社を指定管理者として管理運営を委ねており、会社は日常的な維持管理や修繕を行うとともに、その係留施設の利用者調整を行っております。

〇中村委員 現状でも、所有形態の違いはあっても、東京港埠頭株式会社が一元的に行っているとのことです。
 それでは、今回の条例改正により特例港湾運営会社となった東京港埠頭株式会社に都有施設を貸し付けることで、具体的にはどのような効果が得られるのでしょうか。また、これまでは都から委託をしていたのですが、今後は貸し付けになるとのことですから、貸付料の金額はどのようになるのか、あわせて伺います。

〇藏居港湾経営改革担当部長 東京港埠頭株式会社が特例港湾運営会社となることにより、新たに貸し付けることになる施設は、コンテナふ頭における都有部分の係留施設でございます。
 これまでの指定管理による管理運営に比べ、会社が行う維持、改良工事が都の予算制度の制約を受けず、より柔軟に対応できることになるとともに、利用者への貸付料を会社みずからが設定することが可能になるため、これまで以上に利用者ニーズに即した管理運営が実現することになります。
 貸付料につきましては、同様の財産の貸し付けを行った事例がございませんので、現在、関係機関と調整中でございます。

〇中村委員 民間会社であることの利点を生かして利用者のニーズに応えていくというお答えなんだと思いますが、一方では懸念はないのでしょうか。
 都が、民間会社である東京港埠頭株式会社に財産を貸し付ける場合、都としての関与がなくなると、安全対策などの面で問題が発生する懸念もあります。都として、どのように港湾管理を行っていくのかお伺いします。

〇藏居港湾経営改革担当部長 特例港湾運営会社となった東京港埠頭株式会社に都有財産を貸し付けた場合において、施設の耐震化など大規模改修は、引き続き都が担うこととなります。
 また、都は、今後もこれまでと同様に、株主としての立場から東京港の適切な管理運営や安全対策に向けた指導を行ってまいります。

〇中村委員 東京港の経営について、都は今後も責任を持っていくという方向性は確認ができました。
 都は、国と違い、みずから現場を持つからこそ強みがあるのですから、今後も東京港埠頭株式会社に任せっ放しにするんではなくて、公の立場から、港湾行政を担うためにしっかりとかかわり続けていただきたいと思います。
 ところで、この東京港埠頭株式会社の経営に関して、指導力を発揮していくということを考えると、この会社の株主は都と株式会社東京臨海ホールディングスですが、それぞれがどのような立場から関与していくかということを突き詰める必要があります。さらには、将来的に東京港、川崎港、横浜港の三港の特例港湾運営会社が経営統合する予定であることを考えると、この株式会社東京臨海ホールディングスとの関係を整理しなければならないと考えます。
 そこで伺いますが、今後、特例港湾運営会社となる東京港埠頭株式会社が将来的に横浜市、川崎市の会社と経営統合をする予定であることを踏まえ、株式会社東京臨海ホールディングスと東京港埠頭株式会社の関係を今後どのようにしていくのか、お伺いします。

〇古谷企画担当部長 株式会社東京臨海ホールディングスは、東京港の国際競争力の強化と臨海地域の総合的なエリアマネジメントを行うという視点から、臨海地域に所在する東京港埠頭株式会社、株式会社ゆりかもめ、株式会社東京ビッグサイトなど、グループ会社の経営に関与しております。
 東京港埠頭株式会社が行うコンテナふ頭の管理運営事業につきましては、京浜港の一員として行う視点がございますが、一方で、港湾機能と都市機能が近接している東京港においては、コンテナふ頭周辺の道路交通の円滑化や環境対策などを十分に講じる必要があるなど、物流機能と臨海地域の都市機能との調和を十分に図っていく必要がございます。
 このような視点から、株式会社東京臨海ホールディングスと東京港埠頭株式会社との関係は、京浜三港の特例港湾運営会社の経営統合に向けた検討にあわせ、十分議論してまいります。

〇中村委員 株式会社東京臨海ホールディングスと東京港埠頭株式会社との関係については、三港の会社の経営統合との関係や東京都港湾局との役割分担などを改めて精査をし、業務の重複や無駄がないよう、そのあり方を十分に見直していただきたいと思います。
 さて、港湾運営会社制度のもとでの東京港埠頭株式会社の将来像を考えるに当たり、もう一つ重要な論点が国との関係です。
 現在、都有の港湾施設のほか、東京港埠頭株式会社所有のものもあれば、国所有のものもありますが、この経緯について伺います。

〇藏居港湾経営改革担当部長 東京港のコンテナふ頭における施設の所有形態は、整備された年代や施設の形態によって異なります。
 例えば、大井コンテナふ頭の会社所有バースは、昭和四十年代以降に急激に進展するコンテナリゼーションに対応するため公団方式で整備されたものが、東京港埠頭株式会社の前身であります東京港埠頭公社に引き継がれたという経緯がございます。
 また、阪神・淡路大震災後は、耐震強化岸壁の整備に係る国直轄工事負担比率が引き上げられたことから、都では大井コンテナふ頭の四バースから六バースの係留施設の耐震化に国直轄方式を採用したため、これらが国所有となっております。
 さらに、今後完成する中央防波堤外側コンテナふ頭、Y2、Y3バースの係留施設も耐震強化岸壁であることから国直轄方式を採用したため、これらも国所有となります。

〇中村委員 港湾施設を所有する主体が三者に分かれていますが、東京港として、管理運営の一体性を確保するという視点が必要であると考えます。
 港湾法においては、大規模港湾施設を国が整備し、現場に近い地方自治体がその運営を担うということが原則となっています。
 その趣旨を徹底するためには、東京港内に国が所有する施設について、都または東京港埠頭株式会社に譲渡を求めることや、また、そこまでいかないにしても、施設を所有しているからといって東京港内での運営に過剰な関与をさせないようにすることが必要と考えますけれども、見解を伺います。

〇藏居港湾経営改革担当部長 東京港において、港湾管理者である都は、東京港埠頭株式会社との密接な連携のもと、港の利用者や港で事業を営む方々の声を十分に聞きながら、東京港の運営を担ってまいりました。
 今後、コンテナふ頭の運営については、東京港埠頭株式会社の特例港湾運営会社への移行や京浜三港の会社の経営統合など、さまざまな課題に対応していく必要がありますが、引き続き、現場に即した東京港の運営を行っていけるよう、都が指導力を発揮できる体制の確保を目指し、国などと調整をしてまいります。

〇中村委員 ここ最近は、地方自治体が担うことになっている港の運営に国が関与を強めようとしている議論が、さまざまな場面で聞こえてきます。
 特例港湾運営会社が経営統合し、港湾法で定めた本則の港湾運営会社になるタイミングで、京浜港と阪神港の港湾運営会社に国の出資を入れようとしている動きもあります。
 港にとって最も必要なことは、効率的で柔軟な運営体制を構築し、利用者にとって使いやすい港となることであると考えますが、国の出資が入ることによってそれが達成されるとは思えません。むしろ、港の現場をよく知っている自治体の自由度が下がり、港湾の運営が硬直化してしまうのではないかと、危惧も覚えてなりません。
 都としては、あくまで利用者のニーズに沿った効率的な港湾の運営を目指し、国と向かい合っていただくようお願いをいたしまして、私の質問を終わります。


◆豊洲新市場の管理棟整備工事についての質問

〇中村委員 では、報告事項である豊洲新市場の管理施設棟などの設備工事の請負契約について質問します。
 今回、管理棟の約六十九億円の工事の案件ですが、同時に入札を行った他の三件については入札が不調になったと大きく報じられました。それぞれ予定価格が二百六十億円の水産仲卸売場棟、二百八億円の水産卸売場棟、百五十九億円の青果棟と大変大きな工事で、これだけ大きな入札での不調は極めて異例とのことです。
 まずは、この入札の経過と不調になった原因を伺います。

〇中山施設整備担当部長 豊洲新市場建設工事は、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟、管理施設棟について、十一月十八日に開札を行い、管理施設棟は関東・鍛冶田・川土・国際JVが落札いたしましたが、外、三棟はいずれも応札者がなく、入札不調となりました。
 不調の原因ですが、東日本大震災からの復興需要や、経済復調による全国的な建設工事の高まりなどが背景にある中で、資材価格や人件費の高騰、職人の確保や施工機械の手配が難しくなっているなどの影響を受け、大規模新築工事の工事価格が上昇したことが原因と考えられます。
 今回不調となった三施設は、それぞれの延べ面積が約十万平方メートルから十七万平方メートルと非常に規模が大きいことから、建設工事費へのこうした影響が顕著となったと推察されます。

〇中村委員 不調になった原因を伺いましたが、これは市場だけではなく他の公共事業でも同じような状況が起こっていることが問題になっています。今後、不調になった三件については、どのようなスケジュールで再発注を行うのでしょうか。さらには、この不調により新市場の開場の予定は変更するのでしょうか、伺います。
 また、再入札ということで当然ながらスケジュールが厳しくなりますが、工事の質の確保と安全対策は万全を期す必要があります。あわせてその対策を伺います。

〇中山施設整備担当部長 現在、再発注する工事の内容や工期、予定価格などについて精査しているところでございまして、今後、整備スケジュール全体に影響が出ないよう、できる限り速やかに再度契約手続を実施してまいります。
 都としては、施設の竣工後、速やかに開場していきたいと考えておりますが、具体的な時期については市場業界と調整の上、確定してまいります。
 また、いかなる工事においても、工事の品質確保や安全管理を徹底することは当然でございまして、豊洲新市場施設の建設工事においても適切な施工管理に万全を期してまいります。

〇中村委員 今回のおくれが工事現場の安全を損ねたり、工事の質が落ちることのないように、ぜひとも留意していただきたいと思います。
 さて、豊洲新市場以外でも都発注の大型工事で不調が続いています。再発注に当たって内容を見直すのでしょうか、それとも価格を変えるのでしょうか。また、それにより新市場全体の総工事費はどうなるのでしょうか、対応を伺います。

〇中山施設整備担当部長 対応についてでございますが、設計会社などへのヒアリングも含め、入札不調の原因を把握し、施設の機能に影響を与えない範囲で仕様の見直しも図りつつ、再発注の内容や工期、予定価格について精査した上、確実に落札されるよう努めてまいります。

〇中村委員 次に、土壌汚染対策に関して、技術会議について伺います。
 新市場の建設を行う前に、土壌汚染対策がきちんと行われたかどうかについては、技術会議を開いて確認することになっていますが、その技術会議はいつ開くのでしょうか。そこにはどういう資料を提出して安全確認を求めるのでしょうか。技術会議の開催日程と管理棟建設のスケジュールとの関係はどうなっているのかも含めて、お伺いします。
 また、既に五街区と七街区はおおむね処理が終わったとのことですが、六街区はまだ土壌処理の途中です。その場合に技術会議は開くのかも伺います。

〇加藤基盤整備担当部長 技術会議におきましては、土壌汚染対策のうち、土壌及び地下水におけるガス工場操業に由来する汚染の対策が完了したことにつきまして、客観的データをもとに確認することとしてございます。現在、今月中に開催する技術会議に向け、準備を進めているところでございます。
 この技術会議におきましては、管理施設棟が建設される七街区と五街区の全域及び六街区の西側一部を対象といたしまして、ガス工場の操業に由来する汚染土壌及び汚染地下水の対策完了を確認した上で、施設のくい工事等に着手してまいります。
 今後、工事の進捗状況を踏まえまして、六街区のうち、残る箇所のガス工場の操業に由来する汚染対策の完了につきましては、年度内に技術会議を開催して確認してまいります。

〇中村委員 今回、報告事項になっている管理棟の契約内容もそうですし、他の三件についても技術会議で問題がないということが着工の前提になっていますので、汚染土壌及び汚染地下水の対策が完了したことの確認をしっかりと行っていただくことを改めて要望します。
 また、土壌汚染対策が進み建築工事に着手していくわけですが、地下水についての二年間のモニタリングについて、現状と今後の取り組みについて伺います。

〇加藤基盤整備担当部長 土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインに基づきます二年間モニタリングにつきましては、関係部署と調整しながら、建設施設等の配置を考慮した上で地下水の水質測定が確実に実施できるよう、観測井戸の設置位置などについて、現在、検討を進めてございます。
 今後、これらの検討結果をもとに、再発注に向けた手続を進めている建築工事等を含め、関係する工事全体との具体的な工事調整を実施し、観測井戸の設置等を行ってまいります。

〇中村委員 地下水のモニタリングについては、かねてから都議会民主党が主張もしてきましたので、工事後二年間に限ることなく、その後も水位や水質のモニタリングを確実に行い、安全・安心に万全を期すことを強く要望するものです。
 最後に、改めて平成二十四年度東京都中央卸売市場会計予算の付帯決議を確認させていただきますが、三項目のうち、一、豊洲新市場の開場に当たっては、土壌汚染対策を着実に実施し、安心・安全な状態で行うこととし、リスクコミュニケーションなどの取り組みを通じて、都民や市場関係者の理解と信頼を得ていくこと、二、豊洲新市場の施設の建設工事は、汚染の処理を完了した上で、実施することがあります。この付帯決議の遵守を改めて要望して質問を終わります。

 

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