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都営バス、都営地下鉄の決算で経営状況、安全対策等について質問しました。

東京都議会 平成23年度公営企業会計決算特別委員会 第1分科会 質問(2012年(平成24年)10月24日)

2012年(平成24年)10月24日、東京都議会 平成23年度各会計決算特別委員会 第1分科会において交通局が所管する東京都交通事業会計決算と東京都高速電車事業会計決算について質疑を行いました。以下に質問と答弁の概要を掲載します。

1 バス事業(交通事業会計決算)

〇中村委員 最初に、交通事業会計決算のうち、バス事業について質問します。
 バス事業については、平成二十三年度の営業収益は三百六十六億円と、対予算比は九四・七%でしたが、二十二年度決算比では一〇〇・四%と微増になっています。しかし、営業外収益は十二億円と、対予算で二十六億円も減収になっているため、純損益が十八億円の赤字になりました。
 営業外収益は、保有している東京電力株の配当がなくなったことによるものであるとのことですが、これまでのバス事業の収支状況の推移について伺います。

〇鈴木総務部長 都営バス事業はこれまで、鉄道の開業等による乗客数の減少が続く中、不断の経営改善に努めてきた結果、平成十六年度から平成二十二年度まで、毎年、経常黒字を確保してまいりました。しかしながら、東京電力株式会社の配当金収入がなくなったこと等によりまして、平成二十三年度決算における経常損益は十八億円の赤字となっております。

〇中村委員 これまで経営改善に取り組んでいただいたとのことですが、昨年度から東京電力の株の配当がなくなるということは、バス事業には大きな影響を与えます。利用者への配慮から運賃の値上げをしていないということは評価しますが、厳しい経営状況にあるということは、きちんと都民に説明することが大切です。
 監査委員の決算審査意見書でも、透明性のより一層の確保のため、わかりやすい説明が求められていますので、例えば、これはさきの委員会による決算の説明でも言及すべきではなかったのかと思います。
 また、現在の会計制度では、時価で評価する必要はないとのことですが、現実に資産価値が下がっていれば、貸借対照表のバランスが実際には崩れています。今後は公表の方法に工夫が必要ですので、その対応を要望しておきます。
 さて、これまでバス事業は、営業損益が赤字でも、東京電力の株の配当により黒字になっていましたが、それがなくなったことで、当然、昨年度の決算は赤字になっています。しかし、この状況が当面続くならば、バス事業本業での経営改善が求められます。
 民間企業なら赤字が続くとつぶれてしまいますが、公営企業としての役割があるので、単純には比較できないのは承知はしていますが、今後、経営改善が必要です。
 そこで、バス事業のこれまでの収支改善の取り組みについて伺います。

〇太田バス事業経営改善担当部長 収支改善の取り組みについてでございますが、都営バスではこれまで、乗客潮流の変化に応じたバス路線の見直しを適宜行うなど、増収対策に積極的に取り組むとともに、一部の事業所における運行業務の外部委託や、運転手などの現業系職員の給与水準の見直しのほか、バス車両の使用期間の延長による車両購入費の削減など、さまざまな工夫により経営効率化を行ってまいりました。
 今後とも引き続き、都民の足としての役割を果たしながら、路線の見直しなどにより増収を図るとともに、一層の経費削減により収支改善に取り組んでまいります。

〇中村委員 収支改善に向けてさまざまな取り組みをしているとのお答えでした。ただ、もちろん経営効率化も大事ですが、大切ですが、当然のことながら安全の問題も忘れてはなりません。大切な多くの乗客の命を運ぶわけですし、それを運行するのも命ある人が行います。高速バスの事故以来、安全を求める声がますます高まっていますので、引き続きの安全対策をお願いします。
 さて、少子高齢化の進展により、今後、乗客数の増加が期待できないと、先日の委員会で説明がありました。しかし、乗客が減るのをどうとめるかが大切です。公共交通機関の利用促進について、より積極的な取り組みをする必要があります。
 都心の混雑緩和を含めて、全体的な見直しも大切です。また、環境の視点から見ても、自家用車よりも公共交通機関を利用した方が、CO2排出等の環境負荷も小さいようです。
 公共交通機関としての都バスの利用促進を図るためにどのような取り組みを行っているのか伺います。

〇土岐自動車部長 都営バスでは、環境に優しい公共交通機関として、その利用促進に努めております。これまでも、路線図や広報誌の作成に加えまして、沿線の観光スポットをホームページで紹介するなど、各種の広報媒体で広くPRしてまいりました。
 今年度の新たな取り組みといたしまして、通勤や通学での都営バスのより一層のご利用を促進するため、新宿、渋谷などの主要エリアごとに、主な路線の停留所や所要時間などをまとめたリーフレットを作成いたしました。これを年度当初の四月に沿線の企業、学校へ配布したり、職員によるターミナル駅頭での乗客誘致キャンペーンを実施するとともに、ホームページでも、これらの情報の提供を行っております。
 これからも、より多くの方々に都営バスをご利用いただけるよう、さまざまな手法によるPRを行ってまいります。

〇中村委員 例えば、海外では都心部に入る車を抑制するような政策もあるようですし、また、高齢社会に向けて運転免許の返上の際の動機づけにもなる場合もありますので、公共交通機関の利用促進については、まだまだ取り組む余地は十分あると思いますので、さらなる取り組みをお願いします。
 さて、経営の改善は重要とはいえ、公益的な役割からいえば、日常的に使っているバス路線の見直しは、生活に大きな影響を与えてしまいます。利用されている方には丁寧な説明が必要となります。
 そこで、昨年度見直しを行った路線は、どのような事情があって見直しをしたのでしょうか。また、見直しを実施する場合の利用者への周知方法について伺います。

〇太田バス事業経営改善担当部長 昨年度の路線の見直しにつきましては、乗客潮流の変化を的確にとらえ、人や車両を再配分するなど、限りある経営資源を有効に活用する観点から実施したものでございます。
 その内容としましては、オフィスや大規模住宅の開発が進み、交通需要が高まっている地域について路線の増便等を行う一方、鉄道等の開業やコミュニティバスなど新規事業者の参入により代替交通が確保され、利用者が少ない路線については減便等を行いました。
 また、路線の見直しを行う場合には、事前にその内容を交通局ホームページに掲載するとともに、該当する路線のバス停留所やバス車内に掲示するなど、ご利用のお客様に周知しているところでございます。

〇中村委員 ご高齢の方等、ホームページが見られない方もいると思いますので、より丁寧な説明をお願いします。
 さて、今の路線の見直しの理由の一つに、コミュニティバス等の参入について述べられました。都営バスの乗客数の減少の理由の一つには、各区が行っているコミュニティバスとの競合による影響が考えられますが、例えば多摩地域等のように、民間事業者が運行して採算が合わないために、市が補助金を出すなどしてコミュニティバスを運営して、細かいニーズに対応するという構図はわかりやすいのですが、都営バスの場合、そもそも公共的役割を担っているにもかかわらず、それが不足をしているので、さらに区が公共的役割でコミュニティバスを運営することになります。
 高齢化に対応した社会的役割ということで、この公共のバスの意義は大きいのですが、コミュニティバスとの役割分担をどのように考えているのか伺います。

〇太田バス事業経営改善担当部長 都営バスとコミュニティバスの役割分担でございますが、都営バスは、駅と駅や、大規模施設等から駅へのアクセスの利便性を向上させるなど、主に広域的かつ基幹的路線の運行などの役割を担っております。これに対しまして、コミュニティバスは、国土交通省のガイドラインにおいて、交通空白地域、不便地域の解消等を図るため、区市町村等が主体的に計画し運行するものとされており、比較的狭い区域の運行を役割としております。

〇中村委員 コミュニティバスについては、例えば私の地元の三鷹市でも、市境を越えて駅や病院を利用したいというニーズもあって、例えば、隣の武蔵野市と一緒にやったり、調布市と一緒にやったりという共同で運行する路線もあり、さまざまな動きが起きています。今後、例えば、区の中だけではなくて、区と区が連携して広域的な動きということも当然あるんだとは思いますから、ますます都営バスと競合することもあり得るわけです。住民のニーズや区の動向なども常に注視していただきたいというふうに思います。

2 高速電車事業会計決算

○中村委員 次に、高速電車事業会計決算について質問します。
 地下鉄については、決算年度の収入総額は一千三百四十八億円、純利益は八十七億円でした。しかし、いずれの路線も、乗客数は昨年度比微減であり、収益も微減になっています。
 そこでまず、地下鉄の乗車人員の推移と増客対策の取り組みについて伺います。

〇小泉電車部長 都営地下鉄の平成二十三年度の一日当たりの乗車人員は約二百二十八万人で、前年度に比べ、およそ二%の減少となりました。乗車人員は、平成十二年十二月の大江戸線環状部開業以降、毎年度増加を続けていましたけれども、平成二十一年度以降、その前年秋のいわゆるリーマンショックなどによる景気後退に加え、昨年三月の東日本大震災などの影響で、三年連続の減少となっております。
 都営地下鉄の増客の対策といたしまして、平成二十三年度は、三田線、大江戸線の二線で、混雑緩和や利便性向上のためのダイヤ改正を行いました。また、沿線の観光スポットの情報をポスターや小冊子により紹介いたしましたほか、相互直通運転を行っている各社と協力した企画乗車券などを発売いたしました。このほか、都営交通百周年記念フェスタの開催など、都営地下鉄のPRにも努めてきたところでございます。
 引き続き、乗客誘致に積極的に取り組んでまいります。

〇中村委員 この間、増加を続けた乗客人員が、震災の影響とはいえ減少になったことは、収益の面から対策が必要になるかと思いますので、引き続きの取り組みをお願いします。
 また、本業である乗客の誘致も大切ですが、広告事業も大切な収益になります。私の住んでいる多摩地域にいると、日常的に都営地下鉄を利用する機会は少ないんですが、今回の質問に当たり、短い区間ではありましたが、改めて利用してみました。すると、ホームや電車の広告のスペースがあいているところが散見されました。
 改めて、広告事業におけるこれまでの取り組みについて伺います。

〇室星資産運用部長 交通局ではこれまで、広告料収入の着実な確保を図るため、広告主のニーズを踏まえ、既存のポスターボードをデザイン性の高いものにリニューアルするなど、販売施策を講じてまいりました。
 一方で、広告事業は、一般的に景気の動向に左右されやすいことから、広告の販売が低調な際には、車内の中づり広告などを対象に掲出期間の延長などのキャンペーンを機動的に行ってきたところでございます。
 これらの取り組みなどから、平成二十三年度における地下鉄事業の広告料収入は二十六億九千五百万円となっており、前年度と比較いたしまして六・一%の増加となりました。
 今後とも、より一層、広告料収入の確保に努めてまいります。

〇中村委員 広告料収入が増加をしているというご答弁でしたので、昨年度の取り組みということはいいと思うんですが、まだあいているスペースというのもありますので、引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 さて、先ほどは、都営バスについて安全対策についても質問しましたが、都営地下鉄の安全対策について伺います。
 これまでも、いろんな鉄道のホームからの転落事故についての報道がされています。
 そこで、昨年度の都営地下鉄の転落事故の状況を伺います。

〇小泉電車部長 平成二十三年度の都営地下鉄の駅ホームにおける転落件数は、けがをされていない方も含めた件数でございますが、七十件であり、各線別では、浅草線が二十四件、新宿線が二十三件、大江戸線が二十三件でありました。三田線では発生しておりません。

〇中村委員 改めて多くの転落件数があることがわかりました。幸い死亡事故にはならなかったということだそうですけれども、三田線がゼロだったのは、ホームドアの設置がされていたからだということだと思いますので、ほかの駅、ほかの路線でも、転落事故防止のためのホームドアの設置が早急に求められます。
 とりわけ視覚障害のある方にとっては、本当に深刻な問題だというふうに思います。また、そうではなくても、自分が幾ら注意をしても、押されてしまったりということもありますので、これは本当に対策が必要だと思います。
 昨今では、携帯電話の使用などによる転落防止などの注意喚起ということもやっているようですし、それはそれで必要なんですが、やはりホームドアの設置による根本的な解決が必要です。
 ホームドアの設置は、都営三田線は既に全駅に設置をされており、大江戸線についても、平成二十五年六月までに設置をされると聞いていますが、新宿線や浅草線への設置も進めるべきと考えます。
 そこで、新宿線及び浅草線へのホームドアの設置に向けた検討の状況について伺います。

〇広瀬企画担当部長 ホームドアの整備は、ホーム上のお客様の安全を確保する上で極めて有効な方策であります。
 ご質問の新宿線及び浅草線は、他の鉄道会社と相互直通運転を実施していることから、ホームドアの整備に当たっては、交通局の車両だけでなく、各社のさまざまな型式の車両すべてをホームドアの開く位置に正確に停止させること、また、ホームドアの開閉により各駅での停車時間が延びてしまうことから、従前の輸送力を確保しなければならないこと、こういった課題がございますため、各社との話し合いが不可欠となっております。
 このため、現在、ホームドアの整備に向けた検討会や情報交換の場を設け、協議等を行っているところでございます。

〇中村委員 取り組みの方はしていただいているのですが、さまざまな課題があるようです。とはいえ、安全は何よりも大切ですから、全線でのホームドア設置に向けて、より一層の取り組みをお願いします。
 さて、転落事故があれば運行にも影響が出てくると思います。昨年度、それ以外のことも含めて、三十分以上電車がおくれたという件数は十八件、最大のおくれは大江戸線の百三十二分程度とのことでした。近年、経営改善もあり、ホームに余り駅員がいないように見えますが、転落した人はだれが助けるのかとか、何か問題があったら、だれにいえばいいのかなどの不安に思うこともあります。
 日本では、電車の運行が正確であるがゆえに、少しおくれても大きな騒ぎになります。とはいえ、分刻みで動く忙しい人にとっては、かわりの交通手段をすぐに考えたいと思うときに情報が必要になります。
 そこで、電車のおくれがあるとき、情報伝達や乗客の案内などは適切に行われているのでしょうか。取り組みを伺います。

〇小泉電車部長 電車がおくれた場合のお客様に対する情報提供につきましては、列車の運行を管理している運輸指令の情報に基づき、遅延の原因の説明や、おくれの時間、振りかえ輸送に関するご案内等の情報を、乗務員や駅係員が車内放送や駅の構内放送、掲示などによりお客様にお伝えしております。
 さらに、十五分以上の遅延が発生した場合は、交通局のホームページに掲載し、パソコンや携帯電話から情報を得られるようにするとともに、各駅の改札口に設置した運行情報表示装置に表示しております。
 今後とも、遅延の発生に際しましては、お客様への的確な情報提供に努めてまいります。

〇中村委員 ご答弁ありがとうございました。
 全般的に、交通ということですから、サービスの向上ということは共通の課題だとは思うんですけれども、何かあったときにすぐ対応ができるかどうかというところは、本当に乗客に問われるところだと思いますので、引き続きこういった対応を丁寧にやっていただければと思います。
 とりわけ、先ほども述べましたが、正確に運行して当たり前と思われていますので、その分だけ、職員の皆様にはさまざまなご苦労があるかとは思います。交通局は、都営地下鉄だけではなく、先ほど質問した都営バスやモノレールなども含めて、都民の命と安全を運ぶ、都民の生活になくてはならない公共交通機関としての役割を果たしているという使命感を持って事業運営をしていただくよう要望いたしまして、質問を終わります。

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