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都議会質問記録

2019/10/31 都議会で住宅の耐震化や不燃化を質問しました

10月31日、都議会の都市整備委員会に出席し所管している都市整備局の事務事業について質問しました。地震に備えての住宅の耐震化や不燃化、ブロック塀の倒壊対策、洪水防止のための雨水流出抑制施設設置、下水道整備、都市計画道路の見直し、駅ホームドアの設置、タクシー乗り場の設置など災害対策や都市基盤整備について質問しました。

○中村委員 それでは、都市整備局の事務事業への質疑で、初めに災害に強いまちづくりについて質問します。
  災害が頻発する中で、都民の方々も、非常に関心が高まっています。都の方も、防災都市づくり推進計画の改定を検討しているなどさまざま取り組みがあると思いますが、具体的には、都は、整備地域と重点整備地域を定めて不燃化に取り組んでおりますが、町丁目ごとに公表している総合地域危険度ランクでは、ランクが高くても整備地域などに入らないところもたくさんあります。
  多摩地域では高くて四ということではありますが、指定されてはおりません。こうしたところはどのように対応していくのか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、整備地域以外の木造住宅密集地域等につきましても、区市が地区計画の策定に取り組む際に財政支援を行っております。このような取り組みによりまして、震災時にも安全な市街地の形成を推進してまいります。

○中村委員 最初により危険な地域を支援していくということなんだろうと思いますし、財政的支援という点で行っていただけるのはわかりますけれども、そういう財政的な支援という点であれば、区部よりも市町村というのは大変厳しいところもあります。災害対策そのものは終わりはありませんので、一定の段階になったら、そういった範囲の拡大等をすることも検討していただきたいというふうに思います。
  さて、不燃化の促進のために設けられた新たな防火規制区域について、現在、十九区と、多摩地域では三鷹市の一市でしか指定されておりません。戸建てを建てる際には費用がかかってしまうとの声もありますが、不燃化に有効な手段でもあり、より適用すべきでもあると思います。
  この新たな防火規制を活用した不燃化に関して、今後の都の取り組みを伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、防災都市づくり推進計画におきまして、整備地域について、原則として新たな防火規制区域の指定を行うこととしており、一部を除き指定してきております。
  また、都内には、整備地域以外にも老朽木造住宅の密集地などがあり、こうした地域につきましても、新たな防火規制区域の指定を促すこととしております。
  今後も、このような考えに基づき、区市に対して指定を働きかけてまいります。

○中村委員 先ほど私も指定をしてほしいという話はしたものの、指定をされると最低でも準耐火建造物にしなければならないということで、費用がかかるという話をさせていただきました。
  どのくらいかかるかというふうにも思ったんですけれども、なかなか一概にはいえないということではあるんですけれども、いずれにしても地域全体の安全の問題なので、住民の理解を得なければいけないということもありますし、場合によっては、所得が低い方への補助なども検討することも必要かというふうに思っています。
  まち全体での不燃化ということを考えていくときには、迅速に進めていただきたいということもあるんですが、丁寧に進めていただきたいという思いもあります。
  さて、新耐震以前の木造住宅の耐震化の促進については、計画では平成三十七年度ですが、令和七年度の末に、耐震性不足の住宅のおおむね解消を目標としていますが、現在、耐震化率はどのくらいなのでしょうか。また、達成するためにはより一層の支援が必要ですが、どのように取り組みますか伺います。

○青木耐震化推進担当部長 まず、耐震化率ですが、平成二十八年三月の耐震改修促進計画の改定時に推計した平成二十七年三月時点の値ですけれども、住宅全体の耐震化率は八三・八%となっております。
  住宅の耐震化を促進するためには、所有者がみずからの問題として認識し、備えることが不可欠でありまして、所有者が主体的に取り組むよう働きかけることが重要であります。
  戸建て住宅などにつきましては、かねてから整備地域内の住宅への助成や普及啓発の取り組みを進めており、平成三十年度からは、所有者への積極的な働きかけを行う区市町村を対象に、整備地域外にも助成を拡大しております。
  こうした取り組みを通じ、住宅の耐震化を促進してまいります。

○中村委員 民間の建物の耐震化ですので、都がみずからやるわけにいかないということなので、なかなか難しいところもありますし、以前、緊急輸送道路の沿道の耐震化については、なかなか計画どおりいかなくて、一回延期したしたこともあったんだと思います。
  今後、この新耐震以前の木造住宅に関しても、そうはいっても早く進めなければならないところもありますから、こちらの方も引き続き、できれば計画に間に合うように、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っています。
  また、木造密集地域などでは狭隘な道路が数多くあり、緊急車両等が入れないところも数多くあります。セットバックをする場合に助成する制度はできないのか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、整備地域におきまして、区が道路拡幅を行う場合の用地費や整備費の支援を行っております。
  また、その他の地域につきましても、狭隘道路の拡幅整備に要する費用に対する国の補助事業があり、区市町村に対し、その周知を図っております。

○中村委員 こちらの方も区の方には支援していただいて、多摩の方はその他の地域ということになるんだろうと思いますけれども、こちらの方も区だけではなくて、範囲の拡大をして支援をしていただきたいというふうに思います。
  また、せっかくセットバックをしても、所有権がそのままであれば、そこに物を置いてしまうという問題があります。いろいろと話題にはなったんですが、杉並区の方の条例では、こういったセットバックをしたところに花壇とか自動販売機など支障物を置くことは禁止をするといった条例もあるようです。
  まあ、国の法律で解決した方がいいこともありますので、こういった事例等を見ながら、都の方としても、国に対しては何らかのこういった取り組みを求めていただきたいというふうに思っています。
  また、そもそもこういった狭い地域の中で、適法な建築物であるのは当然なんですけれども、既存不適格なもともとの住宅を増改築するときなどで、そのまま違反建築になってしまっているものはないのかどうかということが見落とされがちなところもありますので、より徹底したパトロールや指導なども行っていただきたいというふうに思っています。
  また次に、ブロック塀の倒壊対策についても質問いたします。
  これは、大阪の北部地震で、小学生の女の子がブロック塀の倒壊で亡くなられたということがあって、全国的にも大きな課題になりました。昨年の十二月に補正予算を組んで、このブロック塀の倒壊対策についても取り組むことになっております。
  都は、その際には、国産木材の活用のために木塀を補助対象にもしましたが、燃焼の危険もあるんではないかということをそのときも議論して、心配もされておりました。
  そこで、この実績がどのくらいあったのか伺います。

○青柳市街地建築部長 工事が完了しました木塀は、現在、二件でございます。
  なお、防災都市づくり推進計画に定めます整備地域において木塀を設置する場合には、市街地の安全性確保の観点から、建築基準法の延焼防止の考え方を踏まえ、幅員六メートル以上の道路に面し、かつ同法の防火規定に適合する木塀を対象に、補助することとしております。

○中村委員 もともとブロック塀の倒壊の対策をするということなので、国産木材活用ということが本来の趣旨ではなかったんでしょうけれども、この機にということだったんだろうというふうに思います。
  結局、まだ年度の途中ではあるんですけれども、二件ということ、燃え広がってしまっては困るということなので、当時の委員会の中でも整合性をということだったので、要件をつけたということもあるので少なかったということもあるのかもしれませんけれども、いずれにしても安全対策は安全対策でやっていただきたいし、もし国産木材の活用ということについては、余り進まないのであれば、それは本来であれば産業政策の方になるわけでしょうから、そちらの担当の局の方でしっかりやっていただくということにはなるかと思っています。
  むしろ、このブロック塀の対策の方をしっかり進めていかなければならないということですから、こういった適用の対象を拡大したりとか、補助をという点もあるんですけれども、例えば絞って通学路の沿道などを義務化していくなど、早急に安全対策を進めていくべきではないかと思いますけれども、見解を伺います。

○青柳市街地建築部長 補助対象や補助率の設定につきましては、地域の実情に応じて区市町村が判断することとなっております。
  都は、区市町村の主体的な取り組みを技術的、財政的側面から支援し、ブロック塀等の安全対策の促進を図ってまいります。

○中村委員 もちろん地域のことなので、区市町村を重視していただきたいという思いはあるんですけれども、例えば避難経路等であれば、ある意味で、災害が起きた後、ひょっとしたら倒れた後なのかもしれませんけれども、順番的には、もともとこれは小学生が亡くなったということで始まった話ですから、全ての都民を守っていくというのはもちろん大事なんですけれども、とにかく順番にということであれば、まず子供たちを守っていただくということで、本当に通学路等含めて見ていただいて、積極的にこういったところを取り組んでいただきたいというふうに思います。
  さて、災害上危険が強いというふうな地域の宅地化というのは、規制をもっと強化をして、地震に備えての耐震化や、例えば水害の場合に備えていくのであれば垂直の避難ができるように確保するなど、災害に合わせた設備になっていないと建てられないようにするなどの検討をすることも必要なのではないかと思います。
  とりわけ、崖地の開発は制限すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 平成十一年に発生した広島災害をきっかけといたしまして、平成十二年に、いわゆる土砂災害防止法が制定されております。
  都では、この法に基づき、土砂災害の危険性のある区域を明らかにする土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定を進め、ことしの九月までに都内全域の指定を完了しております。
  土砂災害特別警戒区域におきましては、住宅や社会福祉施設等の建築にかかわる開発行為に制限が設けられているとともに、土砂災害の発生を防止するため、建築物の構造耐力に関する基準が定められております。

○中村委員 いろいろな土砂災害等が頻発する中で、都内全体の指定を完了していただいたというのは、一歩前進だとは思ってはいるんですが、かなり要件はあるんだと思うんですけれども、急な崖地等の規制ということかと思っています。
  都内には、そこまでいかないまでも比較的急な斜面があるんですが、そういうところは規制になっていなかったりもしているように見受けられますので、今後、そういった点、もう少し検討してもいいのかなと思っています。
  とりわけ、これから人口減少社会ということになっていき、まち全体を考えていくべきこともあるかと思っています。空き家等もたくさんある中で、そういった崖地等を含めて開発する必要性があるのか、また、災害だけではないかもしれませんけれども、本当に緑地、農地等の開発等をしていく必要性があるのかどうかということもあるんだろうと思っています。
  なかなか個人の所有権との兼ね合いがあるので、難しいところはあるんだろうと思っていますが、とりわけ災害への備えという点からしても、そういった点を検討していただきたいというふうに思っています。
  次に、水害への備えという点で、堤防をつくるとかいろいろ、東京都のような行政しかやっていけないということもあるんですけれども、これだけこうした台風等が頻発すると、一般の方でも関心を高く持っていただいています。
  そういった点では、個人で取り組めるという点では、住宅とか民間などのそういった施設に雨水の貯留や浸透施設を設置することも必要だと思っていますが、その補助として、雨水流出抑制事業についてなんですけれども、取り組む区市を支援しているということなんですが、まだこの自治体の方に温度差があるやに感じられます。
  都として支援を拡大して促進すべきですけれども、見解を伺います。

○山下都市基盤部長 都は、総合的な治水対策を推進するため、関係区市等とともに東京都総合治水対策協議会を設けておりまして、その中で各種補助制度の内容について説明を行い、雨水浸透ます等の設置促進を働きかけております。
  また、別途、区市等に対しまして、補助制度に関する説明会を実施しております。取り組み事例を紹介することにより、制度への理解を深めてもらうとともに、制度に対する意見や要望を聞く機会として活用しております。
  こうした取り組みを積み重ねながら、引き続き制度の充実に努めてまいります。

○中村委員 本当に災害の対策というのも、いろんな細かなことの積み重ねも大切なこともありますので、ぜひ区市町村の方にも理解をいただいた上で、また、住民の皆様にもご協力いただけるような制度をつくっていただければというふうに思っています。
  さて、都市整備局の方では、望ましい水循環の形成といったことも取り組まれていると思っています。下水道事業は下水道局なんですけれども、計画という点では大きく都市整備局もかかわるところがあるので、この場で質問もさせていただきます。
  現行の多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画については、どのような内容か、また、今後改定の予定はあるのか伺います。

○山下都市基盤部長 多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画は、下水道法に基づく下水道整備に関する基本方針でございまして、水質汚濁防止のために流域別に定めることとなっております。この計画では、人口や産業の予測を踏まえた計画汚水量や、東京湾の水質を改善するために、窒素、リンなどの目標水質を設定しております。
  今後の計画の改定につきましては、国が改定を予定しております東京湾流域別下水道整備総合計画の見直しの動向を踏まえ、関係自治体等と連携を図りながら、適切に対応してまいります。

○中村委員 これから見直しもしていくということではあるんですけれども、もともとの計画の中でも、これまでも、単独処理区の流域下水道への流入ということを進めてまいりました。
  多摩地域では三市あるんですけれども、ようやく八王子と立川の方では流域化が進んできまして、あと三鷹市だけが残りました。こちらについても早期の対応が必要だと思いますけれども、見解を伺います。

○山下都市基盤部長 多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画では、多摩川等の公共用水域の水質管理などを一層推進するために、八王子市、立川市、三鷹市の単独処理区について、流域下水道の処理区へ編入することを定めております。
  本計画に基づき、八王子市の単独処理区については令和二年度を目標に、また、立川市の処理区につきましては令和五年度を目標に、流域下水道の処理区への編入事業を実施してございます。
  お話にありました三鷹市単独処理区の流域下水道への編入につきましては、現在、流域下水道本部とともに、実施に向けて関係市などの理解が得られるように情報交換等を行っております。
  引き続き、流域編入につきまして、関係市などの理解が進むよう努めてまいります。

○中村委員 自治体ごとに下水道の事業をやっているんですけれども、こういった行政を超えてやっていくことによって東京湾の水質を改善していこうということなので、都と各自治体が一緒になって取り組んでいるわけです。
  ただ、いろいろと経過もあって三鷹市だけが残ってきたわけですけれども、ある意味で先に編入している自治体からすれば、もう終わってしまう話になってしまうんですけれども、今回、三鷹も含めたところで新たに野川処理センターをつくっていこうと思ったときに、そういった点では、範囲に入っている自治体も負担をしなければならないので、なかなかその自治体間だけではやりとりが難しいところもあって、もう少し三鷹市の方で取り組んでくれないかということだけにはいかないんだろうというふうに思っています。
  下水道局にもたびたび質問していても、大もとのところは都市整備局だということをいうので、いろいろどちらに話しても、あちらだ、こちらだになってしまうんですけれども、できれば都市整備局と下水道局と、協力していただいた上で、三鷹市だけではなくて地元の関係市とも協力しながら、前に進めていただくようにお願いをしたいというふうに思っております。
  とりわけ、予定されている調布の基地跡地のところも、そこの利用計画そのものも、これはもう都市整備局の業務になっていくわけですから、そういった点でも、都市整備局にとっては大いにかかわるところでもございますから、ぜひともこれを進めていただくよう、リーダーシップを発揮していただきたいというふうに思っています。
  また、次に、下水道の関連なんですけれども、下水道事業の維持管理費を初めとする財源は、多摩地域については、汚水について、受益者の負担の原則に基づいて下水道使用料金で払っていますが、雨水については一般会計からの繰入金であることから、市町村の財政を圧迫しているところもあります。
  そこで、維持管理にかかわる雨水処理経費の財源確保に係る都の支援について、所見を伺います。

○山下都市基盤部長 市町村における維持管理に係る雨水処理経費の財源につきまして、国は交付金の拡充を図っております。
  具体的には、国は、平成二十八年度に、下水道ストックマネジメント支援制度を設け、市町村が実施する定期的な点検調査や改築に要する費用を支援してございます。
  都は、国の交付金に合わせた補助を行うとともに、管径の小さい管渠の改築など、交付金の対象とされていない維持管理に要する費用につきましても補助しております。
  引き続き、維持管理に要する国の交付金及び都費補助金の確保に努めてまいります。

○中村委員 多摩地域の市長会とか、議会で構成される三多摩上下水道及び道路建設促進協議会から、毎年要望が出ているんですけれども、特にこれから人口減少社会となっていくと、下水道料金の方が減っていくことになってしまいます。ただ、雨水の方は減るわけではありませんから、結局、その維持管理をしていこうと思うと、負担金を上げなきゃいけないという話になってしまいます。
  そうなった場合には、特に多摩格差ゼロということをよく知事もいっているわけですけれども、今後のそういった財政の負担等も含めて考えたときに、都市整備局の方で新たな支援の枠組み等をつくっていただければというふうに思います。
  さて、今、人口減少社会という話もさせていただきましたけれども、そういった点で、国土交通省が、人口減少社会の到来に向けてコンパクトシティーということを打ち出しています。都としても、都市づくりのグランドデザインでも集約型の地域構造の再編へということも書いています。
  そういった中で、都市計画道路について伺うわけですけれども、先般、都の都市計画道路の見直しをしたわけですけれども、そうした考え方が入った上で加味されてやっているのかどうか、そういった点を伺います。

○山下都市基盤部長 現行の第四次事業化計画では、東京が目指すべき将来像としまして、集約型の地域構造への再編等を掲げ、その実現に向けて検証項目を設定し、都市計画道路の必要性を検証してございます。その結果、九路線約五キロメートルの見直しを行うべき路線を示してございます。
  なお、今般のあり方検討についてでございますが、この検証を前提といたしまして、優先整備路線を除く未着手の都市計画道路を対象といたしまして、概成道路における拡幅整備の有効性の検証や立体交差計画の必要性等、新たな検証項目を設け、検証を行ったものでございます。

○中村委員 コンパクトシティーということになったとして、駅前だけが栄えて地方がそうでもないということでもないとは思っているんですけれども、現実的にこういった道路の計画等を見てみたときに、見直すべき路線というのは非常に数が少なく、今後のあり方の検討の中でもさほど多いというわけではありません。
  しっかりできるんだったらいいんですけれども、そうでないのであれば、例えば、既存の道路があったりして、そこに代替という案もあるようなんですが、やっぱり幅が足りないということでなかなかそうなっていないんですけれども、何らか制度を工夫していくことの中で、既存の道路の拡幅等も考えていくなど、新たなまちづくりを進めていく必要性があるんだろうと思っています。
  駅前だけが栄えていけばいいということではなくて、むしろ周辺なんかにも付加価値があって、より住みやすいまちになっていくとか、自然が多いとか、そういったいろんなありようもあると思っていますので、もちろん全体の中で考えていく話だと思っていますが、都市計画道路のありようもぜひ考えていただきたいというふうに思っています。
  また、都市計画道路の進め方のことにも関連してくるんですけれども、都市計画道路の区域の中に住んでいる人にとっては、よくいわれるのが、やるのかやらないのか、どちらでもいいから決めてほしいと。事業をやるんだったら早く買ってほしいとか、いろんなことをいう人もいます。こうした人の土地を買うことができないのか伺います。

○山下都市基盤部長 都市計画道路につきましては、おおむね十年間で優先的に整備すべき路線を定めた事業化計画を策定し、事業の推進に努めてきております。
  都は、現行の第四次事業化計画に合わせまして、優先整備路線を対象に機動的な用地取得を図るため、地権者の申し出により事業認可前から用地を取得する制度を設けてございます。この制度の対象は、都施行の優先整備路線の区域内で更地となっている土地でございます。
  こうした制度を活用しつつ、地元の理解と協力を得ながら、必要な都市計画道路の整備を着実に進めてまいります。

○中村委員 先ほどは見直しという話もしたので、都市計画道路だから全部買うというのも、少しいっていることが私も矛盾しているところもあるとは思うんですけれども、ただ、結局、だから、優先してつくるところと廃止をするというところの間に、これからまだまだどうしますかというところは多いので、そこの部分が決まっていかないところもあるんだろうと思っています。
  ともかくも、優先整備路線に入ったところを買うことができるようになったのは一歩前進だとは思うんですけれども、今後も、こういった中途半端になってしまっている人たち、地権者の方々、困っている方々も多いので、きめ細かな対応をしていただけるようにということをお願いしたいと思っています。
  さて、先ほど来議論があったので少し簡単に質問しますけれども、駅のホームドアの話も一問だけ質問させていただきます。
  私たち、もうこの問題、ずっとテーマにしておりましたので、さきの定例会の代表質問の中で質問もさせていただいて、早期のホームドアの整備ということを求めさせてもいただきました。また、その後でも、目の不自由な方々が相次いでホームから転落をするということだったので、知事にも要望書も出させていただきました。
  改めて、取り組んでいらっしゃるとは思うんですが、ホームドアの設置をもっともっと急ぐ必要があると思いますので、見解を伺います。

○森交通政策担当部長 利用者の安全を確保するため、ホームドアの整備を促進するには、鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。
  都はこれまで、鉄道事業者に対する補助を行い、これにより、利用者十万人以上の駅のうち、半数を超える駅でホームドアが設置され、整備が進みつつあります。
  さらなるホームドアの整備に向けて、本年九月、ホームの形状などの駅の特性や、駅周辺における盲学校などの立地状況を考慮した鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方を取りまとめ、これに基づき、利用者十万人未満の駅に補助の拡大を図ってまいります。
  こうした取り組みにより、今後、ホームドアの整備を積極的に促進してまいります。

○中村委員 定例会で質問した後でも、その考え方の取りまとめが行われて、少しずつ進んでいるというのはわかります。
  ただ、本当にこれはもっともっと、やっぱり乗る方の安全ということもありますし、そもそも知事も満員電車ゼロといっているんですけれども、こういったホームドアがなくて、転落をして事故が起こると、電車がおくれていると余計に混んでしまいますから、やはりこれは早急にやっていただきたいと思います。
  もとより、都の方も支援をするんですが、国に対してもより積極的に支援をするように求めていただきたいと思いますし、また、例えば、鉄道の方も連続立体交差事業等をやったりして駅のホームをいろいろ変えたりしているので、そういう機会も含めてホームドアを設置できないのかということを、より強く鉄道会社にも求めていただきたいというふうに思います。
  さて、交通の関係でもう一つ、タクシーの問題についても質問します。
  タクシーは、高齢者や障害者の方も利用されます。公共交通機関であるというふうに私も思います。以前、いろいろと議論もあったようなんですが、バリアフリー新法等が定められて、明確にこれは公共交通機関となったのだと思いますから、もっともっと利用しやすいようにというふうに思います。
  駅前の開発などでタクシー乗り場の利便性向上が必要と考えますが、所見を伺います。

○山下都市基盤部長 駅前広場の整備は、区市などの事業者が駅周辺の再開発事業などに合わせて、バス、タクシーなどの交通事業者の意見や利用状況の調査などを踏まえつつ、国の駅前広場計画指針などを参考としながら、限られたスペースの中で乗降場所を適切に整備しております。
  また、都市計画運用指針では、今後の高齢化の進展等に配慮し、バリアフリーのために必要となる幅員や施設に配慮した規模、構造となるよう、計画を定めることが望ましいとされております。
  こうしたことを踏まえまして、駅前の再開発などに当たりましては、駅前広場が全ての人々にとって利用しやすい施設となるよう、引き続き、地元区市や交通管理者等と連携をしながら取り組んでまいります。

○中村委員 なかなか、バス停はいいところにあっても、タクシー乗り場が駅前を見ても探さないとないとかいうこともあるんですけれども、先ほどもいいましたけれども、高齢者の方や障害者の方もいらっしゃいますので、より利用しやすいようにという思いもあります。特にまた、ユニバーサルデザインタクシーなどの導入もありますし、車椅子の方が乗るのには時間もかかったりしますから、それだけの場所の確保ということも必要になるかと思っています。
  さきのラグビーワールドカップでは、交通規制が厳しくて、味の素スタジアム近辺ではなかなかタクシー等の利用というのが難しかったという話もありました。今後、オリンピックもありますから、そういったイベントについても検討していただきたいわけですし、先ほども述べたように、今後、駅前の開発等があったときには、利便性が向上されるよう、特にそういういった配慮が必要な方々が利用される場合もありますので、ぜひこれは進めていただきたいというふうに思っています。
  さまざま質問等もさせていただきましたが、人口減少社会ということ、また少子高齢化、高齢者や障害者への配慮、いろんな課題が出てきておりますので、そういったことも鑑みながら、まちづくり、交通政策を行っていただきますことを要望いたしまして、質問を終わります。

 

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